運動やトレーニングの理論の最近のブログ記事

 コアマッスルトレーニング(コアトレーニング、体幹トレーニング)

 コアトレーニング(コアトレ)と呼ばれるもので、その通り体幹の筋を鍛えるトレーニングです。
 言葉の本来の意味からすると、コア(体幹)をトレーニングすればトレーニングの種類では何でも当てはまりますが、通常は自重を用いたり、バランストレーニングに近い内容を指す事が多い様です。
 また、コア(体幹)全体を捉えるもので、最大限広い範囲としては、大胸筋や僧坊筋から、腹背筋を経て、大臀筋、大腿筋程度まで含みます。
 本来はこのように全体を範疇とするもので背面だけを指すものではないですが、今回は背面のトレーニングについて書きます。

 代表的な方法として、バランスボールやバランスディスクを用いたものが上げられます。
 またそれらを利用し不安定な状態を作り出して、ウエイトやメディシンボールを用いてトレーニングする場合が有ります。

 例
・バランスボールに背を付けてベンチプレス。
・バランスボールの上に座り体幹捻り運動。
・バランスディスクを二つ用意し、左右に置き、その上でスクワット。
・バランスボール1つ用意し前部に置き、そこに前足を載せてメディシンボールを用いて捻り運動。

 これらの方法では、明らかな筋肥大というのは目指せないと思われますが、思わぬ方向から刺激が入るために姿勢保持の筋に刺激が入りやすくなります。

 但しこの方法も熟練すると慣れてくるので、最初のうちは効いてもやがて効きにくくなるので、発展状況によりアンバランスの具合を上げる必要が有ります。
 「バランスボールの上に立ってスクワット」などが代表的な例ですが、転ぶ危険性が増え後頭部をぶつける可能性が増えるので、果たしてそういう危険を冒してまで行うだけのトレーニング効果があるのかと言うと、そうでもない気がします。

 コアトレーニングについては、改めて詳しく書きたいと思います。
 
 
 
 ヨガやピラティスの様なトレーニング。バレエやダンス、日舞やお茶のようなお稽古。

 これらを身体の運動やトレーニングとしてみた場合、ある程度ひとくくりにして良いと考えています。文化的な背面は今回は問わないとします。

 日常の動作では慣れが生じるので、人それぞれで使わない筋肉が出来てきますが、それらを強制的に使う事となり、その結果、バランスが良くなってきたり、可動範囲が広がる事が考えられます。

 これ自体に積極的な筋肥大効果や何らかの生理的な運動効果があるかと言うと、運動強度(心拍数の上昇を伴うもの)が弱ければ少ないでしょうし、強ければそれに応じて上昇すると思います。
 しかしレジスタンストレーニングやバランストレーニングのような大きな運動を伴うものと較べると運動強度が低いのは明らかなので、それらと同様の効果を狙うには無理が有るでしょう。


http://hisajp.com/2008/11/post_121.html


筋肉の説明
http://hisajp.com/2008/11/post_115.html

 筋肉の説明に寄り道したのは、遅筋や筋に対しての正確な認識が必要と思われたからです。


 体幹背面には様々な筋肉が有り、インナーマッスルと呼ばれる筋それぞれには、様々な種類と特徴があります。

 それを
 「インナーマッスルだから」
というだけで何でも同じようなトレーニングで身体能力が向上するものでもないでしょう。

 どのように向上させたいか、という目的に沿って必要なトレーニングをするには、正しい認識を元に的確なプログラムを組む必要があります。


 レジスタンストレーニング

 デッドリフト

 背面のインナーマッスルのトレーニング方法ですが、通常はデッドリフトのような複合種目を様々な重量で行えばそれで足りると思います。

 背面のインナーマッスルは、ここで書いたような理由で比較的遅筋割合が高いのは事実でしょう。
http://hisajp.com/2008/11/post_118.html

 しかし遅筋だから大出力が出ないのかと言うとそんな事は無く、通常はデッドリフトが最大重量を扱える種目です。

 競技に向けたトレーニングの場合は、デッドリフトはクイッククリーンの手前の種目と捉える場合も有りますが、腰部の筋の発達を狙うにはデッドリフトの方が向いているでしょう。
 クイックリフトでは動きが速い為に重量が体重で 5rep 程度が目標になりますが、デッドリフトで稼動(可動)する範囲を限定すれば体重の2倍〜3倍が目標に出来、それにより肥大等を期待できる為です。

 また、デッドリフトを行う際は最大重量を目指す必要が有るかと言うと、そうではありません。これらを纏めると以下の様になります。


1、デッドリフトを他の種目と同じ日に行う場合

 デッドリフトを他の種目と同じ日に行う場合は、トレーニングの最初に体重程度の重量で 10rep * 2set 程度を目標とすれば良いでしょう。
 最初に行う理由として、腰を守る必要が有り、疲れた段階で行うと怪我や損傷に繋がる恐れが有る為です。
 そのため最大重量で何セットも行い追い込む必要は無く、重量もセット数も少ないとなります。


2、デッドリフトで最大の肥大効率を目指す場合は、それだけの日を作る

 この場合は、通常の肥大プログラムの様に、10RM で数セットのピラミッドなどを組むことが肥大率としては良いのでしょう。

 しかしそうだとしてもちょっと危険が多いような気もします。

 そのため 2RM 程度のプログラムを組んだり、10RM で 5rep 程度のプログラムを組む様な例を見受けます。

 そのようなプログラム内容でも、通常よりは遥かに強い内容となるので、問題なく肥大は進むと思われ、またある程度の安全性を保つ事も出来るでしょう。

 また、このような際は安全の為にトレーニングベルトを着用する事と、腹圧を保てない様になったらその時点で打ち切りとする事も大事でしょう。
 
 
 
 スモウデッド

 スモウデッドも同様の考え方で良いでしょう。スモウデッドの場合は挙上範囲がデッドリフトより少ないため、さらに重量が増やせるのと、また効く部位が脚の内転筋に移ってきます。


 バックエクステンション

a, 専用台を使い足首を固定し、股関節(腰)を屈曲させた位置から水平程度まで持ち上げる。ウエイトを使用し負荷を上げる場合もある。
b, フラットな床で足首をパートナーに固定してもらい、エビぞりのような位置まで上半身を持ち上げる。

 a の場合は、ロウバック(下背)の部分のトレーニングになります。ストレッチ効果を高く取れるのと、臀部へ効かせやすいという特徴も有ります。
 b の場合は、水平位置からの背屈の為、可動範囲が狭く大きな出力は出しにくいものですが、棘間筋のトレーニングに重要な方法です。ただしこの筋を鍛える必要性があるかどうかは何ともいえません。

 通常これらの種目は脊柱起立筋をターゲットとする種目ですが、軽い負荷で行うと棘間筋や横突間筋のトレーニングになります。


 サイドベンド

 通常この種目は肋間筋や斜腹筋などをターゲットとする種目ですが、軽い負荷で行うと横突棘筋や横突間筋のトレーニングになります。

(コアトレーニング、ヨガやピラティスに続く)


http://hisajp.com/2008/11/post_114.html


http://hisajp.com/2008/11/post_122.html

筋肉の説明
http://hisajp.com/2008/11/post_115.html


「しなやかな筋」というものはない。


「しなやかな筋肉の為には、低負荷高反復数のトレーニングがよい」
「しなやかな筋肉には遅筋割合を増やすほうがよい」
「女性らしいしなやかなカラダを目指すには、遅筋を動かすヨガやピラティスがよい」

 というのを見かけるが、全く根拠のないものと私は考えている。

 まず第一に「しなやか」に対する定義が無い。
 「しなやか」というのは動作から見える結果であり、筋肉そのものには硬度の違いしかない。機械で計測できない概念上のものは数値化が出来ない。

 このような場合には、数値化する事ができる「柔らかい筋、固い筋」という表現での方が正しい。
 「しなやか」というような形容詞では、人それぞれ基準や捉え方が異なるので混乱を招き、また的確な対応が出来なくなる要因となる。


 次に、
「遅筋が速筋に較べ、しなやかである」
「遅筋は速筋に較べ、柔軟性に富む」
というの何ら根拠が無い。

 もしそれであれば、遅筋割合が最も多いと考えられているヒラメ筋が一番柔らかく、速筋割合が最も多いと考えられる上腕三頭筋は最も固いとなるが、そう言う事は無く大抵同じ程度である。

 また現実的には大抵ヒラメ筋の方が張っていて硬い。
 そして、張っていて硬い、というのは筋そのものが本来持つ硬度ではなく、別な条件で変えられたものである。


 短距離のアスリートの筋は中間筋または速筋で占められる割合が 80% 程度と言われるが、彼らの脚は触ると、柔軟性に富み柔らかい。
 対して長距離アスリートの筋は遅筋割合が 80% と言われるが、こちらもまた同じ様に柔らかい。ただし柔軟性は短距離走者に較べると足りない気がする。
 筋ばっている感じがするのは長距離走者の方である。
 とはいえこれは私の主観であり、きちんと計測した訳ではない。


 また、表面の緊張は、その時点で運動しているのであればパンプアップの影響を受けるし、運動の有る無しにかかわらず筋スパズムの影響なども受けるので、前述のヒラメ筋が張りで硬いようなもので、一概には何とも言えない。


 経年により筋が固くなるのもある。若い牛より年齢の高い牛の方が肉が硬い。
 さらには去勢したかどうかも関係してくる。


 こういういろいろなものが絡んだ結果として表面化してくるのである。
 
 
 
 「しなやか」とは動きの結果見えるものである。 

 「しなやか」とは、動きの結果見えるものと私は考えているから、ヨガやピラティスを行う事により今まで動きにくかった部位の可動が良くなり、動きが良く見える、というのは十分にあり得る。
 ただしこれは運動の習得に因る身体の使用方法の変化であり、筋組成の関係ではない。

 私は前屈測定などが成績があまり良くないが(指先が床に届くかどうかという程度である)、動きの見た目はしなやかである。
 私より筋そのものが柔らかいと考えられる若い女性が、また前屈をしてもらうと床にべったりと手のひらが着く方が、見た目のしなやかさでは私より劣る事もある。
 これは運動(= 見た目の動き)に整合性が欠けているから、しなやかに見えないのであろう。

 そのため運動に整合性が出るようなトレーニングをすれば、誰もがしなやかな動きになる。
 そのしなやかな動きを行うに必要な身体条件としては、関節の構造上の可動範囲、前後に着く筋の柔軟性や、それには筋スパズムの有無、パンプアップの状態などが絡んでくる。

 それらの身体面をトレーニングにより向上させ、その上で動きそのものを習得すれば良いのである。
 これは競技練習の過程と全く同じである。


 柔軟性で言えば、筋量が足りなくて緊張が続いているようなものもあるし、姿勢が悪くて一部の筋が張ってしまい柔軟性を欠いているような場合もある。

 そのため、何かの目的に対して、総合的にどうするか、というのが最も的確な方法である。

 それを「○○が良い」と単一面からいうのは、あまり的確でないであろう。


http://hisajp.com/2008/11/post_118.html


インナーマッスル1
http://hisajp.com/2008/11/post_112.html

・速筋は遅筋化する。
・遅筋は腱化する。

と言われている。

 これは前述のエネルギーの消費を抑えるという事からは正しい進化であろう。


 これらを実証するものとしてあげられるものとしては、

 高齢者の筋肉は、若年者よりも遅筋割合が高く、また腱の割合も高いというのを見かけた覚えが有るが、ソースを覚えていないのと、どのように比較したのかは分からない。
 何かが分かったらここに足したいと思う。

 ウサギを使った動物実験がある。
 ウサギは主に速筋が多い動物と考えられているが、それに EMS で微弱な電流を流し続けたところ、3週間くらいで全身が遅筋化し、身体も小さくなった、というものである。
 速筋は使わないで微弱な刺激だけを加えると、減ってくるのである。
 これは石井直方先生がお話しされているものである(エビデンスの番号等は不明)。


 次のような事も言える。
 
 姿勢を保持する筋は遅筋が多いとされるが、これは常時エネルギー(力)を発生させる必要が有るからである。
 頭脳が常に姿勢保持を考える訳ではなく、筋紡錘体が引き延ばされると姿勢がどちらかへ傾いているなと感じ、自働的に調整するものである。
 http://hisajp.com/2008/11/post_114.html (横突棘筋の欄参照) 

 このような際に筋は収縮してエネルギーを発生せざるを得ないので、それであれば腱化してしまえば腱のストレッチ書とニングサイクルと変わりエネルギーの消費は無くなる(少なくなる)ので、生体としてはその方が効率的である。

 そのような過程で、姿勢保持を司る筋は遅筋が多くなり、またやがて遅筋は腱化すると考えられる。
 
 
 
 さて、ヨガやピラティスのようなエネルギー消費量の少ない運動や、ウォーキングやジョグやエアロビなどのもうちょっと消費が多いと思われる運動の場合、これらが該当するかと言うと分からない。
 エネルギー消費としてみた場合は上の方の例に該当すると言えるが、それだけを3週間し続ける訳ではないのと、前者は伸展させたら暫く保持であり微弱に動く訳ではない事や(実際はぷるぷる動いているのかもしれないが)、後者は着地による重力的な衝撃が加わることからも、単に直結させることはできないであろう。

 また、これらの運動の場合は、微弱な運動による刺激で筋のカタボリック(分解)に働くホルモン(グルココルチコイド。コルチゾールやコルチゾンなどなど)の分泌も増えると考えられる。
 これらは簡単に言うと、脂肪でもグリコーゲンでも筋タンパクでも、何でもエネルギー化するホルモンと言えるので、生命の維持としては正しい方向なのだが、筋量を増やしたり維持したい場合にはあまり都合が良くない。


 また、腱化したら身体は固くなるので、腱化をさせない様にするのが柔らかい身体を保つ事が必要となる。
 そうなると、時々見かける「○○でしなやかなカラダ」というのは、微弱なエネルギー消費の運動では合わない話しとなる。


http://hisajp.com/2008/11/post_117.html


http://hisajp.com/2008/11/post_119.html

筋肉の説明 3、運動のエネルギーの発生と、筋と腱

 エネルギーの発生

 筋肉の収縮は体内のエネルギー消費を伴う。

 腱は自発的にエネルギーを発生する事は出来ないが、ショートストレッチングサイクルという動きで、エネルギーを再利用する事が出来る(再利用という言い方が的確かどうかは今回は話題としない)。

 ゴムは伸ばされると縮むが、腱も同様に外部から伸ばされると縮む。
 言い換えれば、ゴムも腱も、外部から伸ばされないと縮む事が出来ない。

 プライオメトリクスというトレーニング方法が有るが、これは高いところから飛び降るなどして腱に一旦エネルギーを蓄え、それを放出して上に飛び上がるトレーニングだが、上記のような腱の性質を利用したものである。

 この腱の特性を利用した運動は代謝が発生しないため動物は体内エネルギーを消費しなくて済むので、正常な進化と言える(腱の修復という意味でのエネルギーの消費はある)。
 
 
 
 エネルギー効率と腱化

 人間が歩く最も効率の良い方法は位置エネルギーの利用で歩く方法で、簡単に言うと身体が前方に倒れようとするところへ転ばない位置へ足を置き、それを繰り返して歩を進める事である。
 達人のレベルではこの歩き方が多い。これは走る事にも応用できる。
 これが後足で蹴る方法だと自らエネルギーを発生しないとならない。通常はこのような歩き方の方が多い。


 四つ足の動物は、基本的に重心が4つ足の着いている中に有るので、人間のような位置エネルギーの利用が難しいのではないかと思われる。

 良く見かける例としては、ネコ科やイヌ科の動物は胴体(体幹)をうねる様にして、そこで発生したエネルギーを後脚に伝え、前脚は方向のコントロールの為に着地する様に見える。
 このため四つ足の動物の歩行は人間と較べるとエネルギー消費が多いのではないかと思われるが、実際に動きを見ていると何らかの位置エネルギーを利用している様に見えるので、人間との効率の違いは分からない。

 一日の歩行距離では、人間は昔の飛脚で1日に 100km も歩いた(移動した)と言うのを聞くが、あり得ると思う。
 動物の方が距離が短いというのを聞くこともあるが、測定方法などが不明である。しかし上記からすると、同じ体重の場合は4つ足の動物の方が歩ける距離は少ないかもしれない。


 カンガルーのような動物は主に後脚歩行だが、彼らの場合は位置エネルギーの利用が上手い様に見える。但し実際には計測したのでないので分からない。

 またカンガルーの場合は、後脚の構造的に上記のストレッチングショートサイクルの利用が非常に優れていると考えられる。
 あの後の足の部分(フットの部分。人間が靴の履く部分に見える部位)はつま先もしくは指先である。
 その後は長い腱で繋がれていて、腿の部分は人間で言う裏腿が発達している(この構造は馬等も比較的同じである)。

 そのため裏腿で蹴りだす動きのエネルギーが、一旦長い腱に溜められ、それがやがて短時間で放出されることになる。
 これを繰り返すうちにスピードが乗ってきて、一旦スピードが乗ればあまり体内エネルギーを消費しないで走る事が出来るのではないかと考えられる。

 しかし動物園や番組で見かける、カンガルーの「歩く」というかゆっくりした動作は、筋が少ない分あまり上手くない様に感じる。カンガルーはそれを必要としない環境で進化した動物なのだろう。
 
 
 
 このように腱化というのはエネルギー消費の法則から見ると、正常な進化と言えるのだろう。


http://hisajp.com/2008/11/post_116.html


http://hisajp.com/2008/11/post_118.html

遅筋と速筋の割合

 遅筋と速筋の割合は遺伝で決まると言われ、この割合を大幅に変える事は出来ない。
 しかしトレーニングの種類により、速筋を肥大させたり遅筋の能力を向上することは可能である。

 速筋のトレーニングは、肥大を伴いまたそれに沿った方向で能力の向上が行える。
 遅筋のトレーニングは、私は筋内部のミオグロビンの増加やエネルギー効率の向上を求めるものと考えている。そのため私は遅筋の肥大に関しては懐疑的だが、遅筋の肥大という言葉を使う例も見られる。これには様々な見解があると思われる。


 遅筋繊維は長距離選手の場合は 80% 程度、短距離選手の場合は 20% 程度と言われる。
 また、短距離選手の場合は、遅筋が少ないだけでなく速筋も少なく、中間筋の占める割合が多いと考えられている。


 人間(日本人)の身体で最も遅筋の多いと考えられている筋はヒラメ筋である。これは姿勢の調整などで持続した運動が必要とされるためである。

 速筋が多いと考えられる部位は上腕三頭筋である。ここは常に力を出す必要がなくかつ出すにしても重力方向のため、ほぼ瞬発的な働きしか行わないためである。

 日本人以外の例は知らないため他の人種は分からないが、おおよそ似ているのではないかと思われる。


 また、
「産まれたときは全て遅筋」
とも言われる。
 成人になるに従い骨の成長線が閉じた頃から速筋割合が増えてくる、と考える研究者もいる。
 
 
 
 鳥類は空を飛ぶ鶏は大胸筋(に相当する部位)が遅筋だが、鶏(にわとり)は空を飛ぶ必要がないので大胸筋は速筋である。かわりにといってはなんだが腿は遅筋が多い。
 そのため鶏ムネと鶏腿を購入してみると、筋肉の違いによる色の違いが分かる。
 また食べてみると柔軟性の違い、脂の含み方の違いなども理解できる


 クジラは遅筋が多いと考えられ、遅筋のミオグロビンは酸素を保有できると考えられ、その為クジラは呼吸をしないでも長時間潜水する事が出来る。
 マグロの様な回遊魚は遅筋が多い。
 鮭の身の色は赤いがこれは色素で付いた色のため、焼いても赤い。普通の遅筋は焼くと白くなる。鮭は白身魚である。
 ヒラメやタイなども白身魚である。



http://hisajp.com/2008/11/post_115.html


http://hisajp.com/2008/11/post_117.html


筋肉の構造

 筋肉は糸の様の形状の筋線維が何本か纏められ、筋束という膜の中に束ねられ、筋束が集まり筋肉になる。
 筋の端は腱となり骨に付着する。

 筋線維はそれぞれがいくつかの筋細胞を纏めた多核細胞である。直径は様々に異なり、10 ミクロン(0.01mm)から150(0.15mm)ミクロン程度と言われ、太いほど出力が高い。
 長さは短いものは数ミリ、長いものは30cm 程度と言われる。

 筋線維が何本かごとまとまり、一つの運動神経に支配され、これを運動単位と呼ぶ。
 運動単位ごとの筋線維の出力は ON か OFF だけで、0% か 100% の出力となる。全体としてみた出力の大小は、運動単位の数の多少できまる。

 筋線維は筋原繊維からなりたつ。筋原繊維は筋節(きんせつ、サルコメア)がならび、タンパク質から作られたアクチンとミオシンがフィラメント構造で交互に入り込んでいる。
 このフィラメント構造が短縮する事で力を発揮する。


遅筋と速筋

 速筋と遅筋の割合のバランスは、筋線維のレベルで分かれる。

 遅筋は、収縮スピードは遅いが疲れにくい筋を指し、赤筋線維または Type1 または ST(slow twitch fiber。またはSO) 呼ばれる。
 速筋は、収縮スピードが速いが疲れやすい筋の事を指し、白筋繊維または Type2 または FT(fast twitch fiber。またはFG) とよばれる。

 Type2 はその中でも Type 2a, Type2b に分かれ、Type2a は Type2b と Type1 の中間の性質を持つと言われ、中間筋(またはFOG)とも呼ばれる。

(Type1 <--> Type2a <--> Type2b)
(遅筋   中間筋   速筋)


 中間筋はほぼ速筋と同じ出力を持ち(95% 程度)、遅筋に近い持久力を持つと言われ、これを増やす事がパフォーマンスアップに繋がるとも考えられる。

 人間の筋は、速筋から中間筋への変性が見られるため、Type2 と呼ばずに TypeXと呼ぶ場合もある。


http://hisajp.com/2008/11/post_116.html

インナーマッスル1
http://hisajp.com/2008/11/post_112.html

(なるべく名称、構造、役割の順で書く様にした)。

 脊柱起立筋群

・脊柱起立筋群(せきちゅうきりつきんぐん)は、腸肋筋(ちょうろっきん)、最長筋(さいちょうきん)、棘筋(きょくきん)からなる筋群の総称である。

・腸肋筋は、頚(けい)腸肋筋、胸(きょう)腸肋筋、腰(よう)腸肋筋の3つからなる。
 脊柱起立筋の最外部にある。

・最長筋は、頭(とう)最長筋、頚最長筋、胸最長筋の3つからなる。
 脊柱起立筋の中央にある。

・棘筋は、頭棘筋、頚棘筋、胸棘筋かの3つからなる。
 再深部にあり棘突起を結ぶ。

・脊柱起立筋群は、脊柱と平行で比較的表層に有る。それぞれの筋は比較的長い。
・脊柱起立筋群は、背の中央の盛り上がりとして見れる。
・脊柱起立筋群は、直立の保持に重要な働きをする。

--------------------------------------------------

 板状筋

・板状筋(ばんじょうきん)は、頭板状筋と頚板状筋の2つからなる。
・再浅部にあり、走行は下中央から上に結ぶ。
・首の背屈、回旋を行う。

--------------------------------------------------

 横突棘筋

・横突棘筋(おうとつきょくきん)は、半棘筋(はんきょくきん)、多裂筋(たれつきん)、回旋筋(かいせんきん)からなる筋群の総称である。
・半棘筋は、頭半棘筋、頚半棘筋、胸半棘筋からなる。
 半棘筋は、棘筋に較べると胸椎から上しかないため、半棘筋と呼ばれる。
・腰多裂筋は、仙骨から腰椎を結び、強い出力を発揮し、脊柱を支える。
・回旋筋は、横突棘筋で再深部にある。脊柱の回旋を行う。

・脊柱中央上の棘突起(きょくとっき、脊柱から後方へ出ている突起部)から、下方の脊椎横突起(おうとっき、脊椎から横に出ている部分)に斜めに結ぶ。
・2〜4個程度の椎骨をまたいでいる。
・筋紡錘体が多く存在し、立居の姿勢制御を行う。

--------------------------------------------------

 棘間筋、横突間筋

・棘間筋(きょくかんきん)は、それぞれ上下の棘突起を1つずつ結ぶ。
 体幹の背屈を行う。

・横突間筋(おうとつかんきん)は、それぞれの上下の横突起を1つずつ結ぶ。
 体幹の側屈を行う。


=====================

 おおよそであるが、背面のインナーマッスルと呼ばれるものはこの程度に分類される。

 それぞれ主に姿勢保持の為に使われるものであるが、
・重力に逆らい大出力を発揮する筋から、主に片側への回旋や屈曲を司るもの
・長い距離をまたぐものから、一つの関節を結ぶもの
など、様々なものがある。

 そのためこれらを一概に
「インナーマッスルだから低負荷高回数でトレーニングする」
「ヨガやピラティスは姿勢保持の筋を鍛えることが出来る」
とするのは、どう考えても無理が有る。

=====================
参考になると思われる頁等

http://www.pref.kochi.jp/~taiiku/Syougai/tosa-net/04koramu/02shougai/0206/0206.pdf

http://www.toyo-osteopathy.com/anatomy/cat_100.html

http://web.sc.itc.keio.ac.jp/anatomy/osteologia/A02201001-017.html

--------------------------------------------------


http://hisajp.com/2008/11/post_113.html


http://hisajp.com/2008/11/post_121.html

筋肉の説明
http://hisajp.com/2008/11/post_115.html


 背面のインナーマッスルとは、主に直立姿勢の保持に使われる筋である。
 通常はこの外側に肩甲挙筋や大小の菱形筋(ミドルマッスル)や、広背筋や僧坊筋(アウターマッスル)があり、肩や腕の動作などを行う。
 しかしこれらインナーマッスルがすべてが見えないかと言うとそうでは無く、部位により見えている場合もある。

 今回は直立姿勢の保持の為に使われる筋は、一部表層に出ているものもインナーマッスルに分類した。

 通常、姿勢保持等の筋は、常時働く必要が有る為に遅筋の率が高いと言われる。


 体幹背面のインナーマッスルは主に以下の様に分類される。
 脊柱に近い程、深い部位にある。
--------------------------------------------------
脊柱起立筋
浅   腸肋筋 (  頚、胸、腰)
    最長筋 (頭、頚、胸  )
層   棘筋  (頭、頚、胸  )
--------------------------------------------------
最浅  板状筋 (頭、頚    )
--------------------------------------------------
横突棘筋
浅   半棘筋 (頭、頚、胸  )
↓   多裂筋 (  頚、胸、腰)
深   回旋筋 (  頚、胸、腰)
--------------------------------------------------
最   棘間筋 (  頚、胸、腰)
深   横突間筋(  頚、胸、腰)
--------------------------------------------------

前(インナーマッスル 5、ローテーターカフのトレーニング2)
http://hisajp.com/2008/11/_4.html

http://hisajp.com/2008/11/post_114.html

筋肉の説明
http://hisajp.com/2008/11/post_115.html


 先の例での上腕の内旋運動ですが、これを肘を曲げて(前へならえ、の姿勢)で内旋させる様にするとすぐに大胸筋が収縮します(平手打ち、ビンタの動きです)。
 しかし先のような腕を体側に揃えた(気をつけ)姿勢では大胸筋は収縮しにくいのが分かると思います。

 この程度の姿勢や動作の差で出力する筋が違ってきます。

 そのため、RM の負荷の設定が難しいと言うか、分からない、という方が正確でしょう。
 そのため、例えばゴムチューブを使うのが有効なのではないかと考えられます。または軽めのソフトダンベルなどでしょう。

 また、実際ローテーターに効いているかは、大胸筋や三角筋や広背筋を触りながら、それらの筋肉が収縮していないかを触りながら行うと良いでしょう。

 また、負荷が強いとすぐに大筋による代替え運動となるので、むやみに負荷を上げず、それぞれの部位のアイソレートが分かる様になってから、10RM の様な負荷を探り出すので良いと思います。


 こういう解説を読み
「軽い負荷で連続した動作」
という表現の指す意味を正しく理解する事が重要でしょう。
 
 
 
ローテーターカフのトレーニング方法例

・負荷

(リハビリ目的の場合の例を含みます。医療判断では有りません)。
1、最初はアイソメトリックス(等尺性運動。腕を別な腕で押さえて力を入れる。壁押しなど)
2、リハビリの2段階目であれば、滑車等を用いた運動。
3、リハビリの3段階目、または健常者のトレーニングであれば、ゴムチューブもしくは軽めのダンベルを使用


・可動範囲は、最初のうちは狭い範囲でターゲットを絞り行う事。
 分かる様になったら徐々に広げても良いが、広げて効果が上がる訳でもない。


・ゴムチューブ
1、前へならえの姿勢で、手のひらを上に向けてゴムチューブを握り、内外旋

・ダンベル
2、ライイング(横になって寝る)で、前へならえの姿勢で、ダンベルを握り、下の腕を動かすと内旋、上の腕を動かすと外旋。ライイングの姿勢を入れ替えて行う。


・チューブ、ダンベルの両方
3、フロントレイズ(垂直から 65 度程度までの動作が良いと思われる)
4、サイドレイズ(同上)
5、ワンハンドロウ(同上)


・リハビリは医療なのでここでは書けません。医師の診断、指示を仰いで下さい。


http://hisajp.com/2008/11/_3.html
次(インナーマッスル 6、体幹背面 概要)
http://hisajp.com/2008/11/post_113.html

筋肉の説明
http://hisajp.com/2008/11/post_115.html


 ではローテーターカフを鍛えるにはどうすれば良いのかという事ですが、まず先にそれを単独で鍛える必要が有るのかを考える必要があるでしょう。


 競技選手ではなく通常の生活をしている場合は、あえて強化する必要の無い筋肉といえます。
 ただし40歳を超えると肩関節を使う動きが減り前述したような四十肩、五十肩になりやすいので、ある程度動かす必要は有るでしょうが、特別に強化を図る筋肉でもなく、通常の生活の中で腕の上げ下げをしたり、何らかの軽いスポーツをすれば間に合うと思います。
 四十肩、五十肩になるくらい筋が減少している場合は、トーレニングして肥大を計る必要が有るでしょう。


 次に考えられるのはレジスタンストレーニングをされている方で、ベンチプレスなどの際に肩に痛みを感じたり故障した経験の有る方は、この部位をトレーニングし肥大を目指する必要が有るとおもわれます。


 それ以外には、野球(特にピッチャーや捕手)、各種の球技、水泳などの競技者やそれらを日常的に楽しんでいる人が故障を感じるような事が有れば、必要に応じて鍛える事が大事でしょう。
 
 
 
 トレーニング方法に話しを戻します。

 どのような筋も、肥大をさせるには 8RM 〜 12RM 程度の負荷で最大回数を行う必要が有ります。
 筋持久力の向上を計る場合は、15RM 〜 20RM 程度の負荷で同様とします。

 今回のローテーターカフは筋そのものが小さく、すぐ近くに同様の働きをする大胸筋や三角筋や広背筋などが有るために、すぐにその筋で代替え運動が行われてしまいます。
 代替え運動が行われる強度では、ローテーターカフの出力は弱くなり、本来の肩関節の保持の役割を果たす事になり、筋肥大なり筋持久などの強化が出来なくなります。

 そのため、ローテーターカフをトレーニングする場合は、ローテーターカフだけの 10RM なり 15RM の負荷でトレーニングする必要が有ります。

 しかし当初の段階では、このような負荷の強度の測定はほぼ無理と考えられます。
 非常に小さい筋肉で意識してそれだけを単独させて動かせるかというとそれが難しいためです。

 そうすると、どうしても
 「軽い負荷で連続した動作」
という説明にならざるをえません。

 しかしいかに軽い負荷であっても、その動きを大胸筋や三角筋や広背筋などが代替え運動をしてしまうと、トレーニングのターゲットとしたいローテーターカフには効かないとなります。

 そのため、分かりにくいローテーターカフにどう効かせるか、という事も重要になります。


http://hisajp.com/2008/11/_2_1.html


http://hisajp.com/2008/11/_4.html


 ベンチプレスのような重重量の場合は、ローテーターカフは肩関節の保持に使われる事が多いです。

 ベンチプレスの動きは、
a、ベンチに仰向けに寝ている姿勢で、
b、上腕を外転させて(飛行機の羽を作る姿勢です)、
c、次に肘を苦局させバーベルバーを支え、
d、肩関節を水平面で見て水平屈曲させる動きです。

 ローテーターカフの働きを見てみると、
ア、棘上筋が外転した肩の位置を保持する。
イ、肩甲下筋が水平面より下がらない様に保持する。
ウ、肩甲下筋がバーの挙上の際に上腕の内旋に若干力を発揮するが、停止部が近いため力が大きく発揮できない。
となり、能動的な出力はほぼ無いとなります。


 これらによりベンチプレスでローテーターカフのトレーニングが出来るかと言うとそれは難しいと考えられています。

 そのため、ローテーターカフをトレーニングしたい場合には、ローテーターカフだけが出力を発揮する様に行う必要が有ります。
 
 
 
 「インナーマッスルは多回数を反復するトレーニングで強化できる」
というのは、半分は合っているのですが、半分はそうでもない言い方です。

 まず部位として、ローテーターカフや脊柱起立筋は遅筋割合が多いと考えられますが、腸腰筋はそうでは無く大出力を発揮する速筋成分が多いと考えられます。ただし生体から採取して検査をした訳では有りません。

 そのため前者のローテーターカフや脊柱起立筋はトレーニングを行う事で大幅に肥大するかと言うと、内部に含まれる速筋が肥大する事は有るでしょうが、遅筋がどの程度強化されるのかは分からない、というところが正しいでしょう。

 遅筋が肥大するのかというと、これは遅筋の性質上分かりません。
 遅筋は刺激が持続して加わると腱化する場合も有るので、遅筋は鍛えれば鍛えるほど固くなるともいえます(遅筋の腱化については改めて書きます)。
 腱化した場合はエネルギーを発生する事は無くなり、腱反射というストレッチングショートサイクルを行う事になります。

 これらにより、
「インナーマッスルを鍛えると、姿勢が良くなる」
「インナーマッスルを鍛えると、遅筋が増え、寝ている間も体脂肪を燃焼しやすくなる」
 というのは、あまり正確な言い方でないのがご理解いただけると思います。


http://hisajp.com/2008/11/_1_1.html


http://hisajp.com/2008/11/_3.html

1、肩関節の筋。

 ローテーターカフ
 回旋筋腱板:棘上筋、棘下筋、肩甲下筋、小円筋の4つの筋を指す総称。または腱板疎部。rotator interval 。


 肩関節は球関節で、あらゆる方向に稼動させる事が出来る関節です。
 狭義では、肩甲骨の関節突起と上腕骨の骨頭の部分を指し、三角筋の下の部分を指します。
 広義では、肩甲骨と胸郭の動きを含めた範囲となります。


 通常の関節は一方向(蝶番関節:膝関節の屈曲/伸展など)または二方向(鞍関節:母指の手根中手関節)程度の動きに限定されていて、靭帯で保持をするとともに可動できる範囲を制限しています(実際の種類や働きは様々ですがここでは分かりやすくする為にあえて簡単に書いています)。

 (狭義の意味の)肩関節の場合は、稼動範囲が広い為に靭帯で保持する事が難しい為に、ローテーターカフとよばれる4つの筋肉(筋群)で押さえています。
 これらが肩関節と癒着する部分では筒の様になっていて、腱板(けんばん)と呼ばれます。
 各腱板は 6 〜 7 mm 程度の厚さを持ち、肩関節の直下の上腕骨頸部と強力に癒合しています。

 肩関節の靭帯そのものとしては、関節上腕靭帯が関節包の様に全体を包む形で有り、その上部を烏口上腕靭帯(うこうじょうわんじんたい)が補強する様にしています。


 ローテーターカフは、例えば
・野球のピッチャーが投球を過度に連続して行ったりする。
・ベンチプレスで下げすぎたり、捻ったりする。
と損傷を受けたり故障のしやすい筋肉(部位)です。

 ローテーターカフの損傷は狭義の肩関節だけではなく、肩甲骨や胸骨との可動バランスが崩れる事でも起こりやすい症状です。

 インピンジメント症候群(impingement syndrome)という症状が有ります。上記のような運動の過多によりローテーターカフの変形等を引き起こし、腱板や上腕二頭筋の腱が烏口肩峰のアーチと接触し痛み等を起こす症状です。

 これは前者は連続する投球動作で疲労が蓄積していたり、後者は扱うウエイトが適正でなかったりフォーム悪い場合に、肩関節が通常以上に可動させられ、それを押さえるローテーターカフのいづれかが変形や損傷させられ、その結果別な部位同士が接触を起こす様になり痛みが出るものです。

 俗にいう、野球肩、ゴルフ肩などの原因がこれに当たります。


 また、腱板断裂という症状も有ります。これはインピンジメント症候群が進んだ状態とも考えられます。
 腱板断裂は場合により 25% 程度の発症を含み、高齢者ほど率が上がります。ただし自覚症状が無い場合もあります。


 ちなみに五十肩と呼ばれる症状(俗称)は、これらの筋群が老化すると引き起こされる肩関節周囲炎の事を指す事が多いです。具体的には癒着性肩関節包炎上腕二頭筋長頭腱鞘炎などが代表的な症状で、それ以外にも様々なものが考えられます。
 
 
 
 ローテーターカフは小さい筋の為、それで大きな力を出す事は出来ません。
 そのため運動をする際は、ローテーターカフで肩関節を保持し、大胸筋や三角筋や広背筋などが力を発揮する事になります。


 この動きを分かりやすくする為に、上腕の内旋の実験してみましょう。
 腕の内旋を行う筋は肩甲下筋です。「気をつけ」の姿勢で右上腕を上から見て時計の反対方向にねじる動きが右上腕の内旋です。左上腕の場合は時計方向になります。
 上手く出来ましたでしょうか。

 このとき、手のひらを先行して動かしてしまうと肘の内旋が先に発生し、それにつられて上腕が動くと違った動きとなるくらいに上腕の内旋という動きは小さいものです。その動きを司る筋肉がローテーターカフの肩甲下筋だという実験です。

(医療的内容に近いものであっても、医療的判断ではなく、症状として存在するもの書いています。)


http://hisajp.com/2008/11/post_112.html


http://hisajp.com/2008/11/_2_1.html


 インナーマッスルとは、外部から直接見えない筋肉の事を指します。

 随意筋(自分で動かせる筋肉の事。スポーツで使う筋肉は随意筋です)は大まかに言うと、外側にあるアウターマッスルと、内側に存在するインナーマッスルに分けられます。

 アウターマッスルは主に力を出す事に使われますが、それでけではなく、例えば腹直筋はアウターマッスルですが、それが弱くなると骨盤の前傾を引き起こし、姿勢が悪くなる場合も有ります。

 インナーマッスルは、いくつかの部位に分けて考えると整理がつきやすいでしょう。
1、肩関節の筋肉(ローテーターカフ)
2、脊柱起立筋などの姿勢保持の筋肉
3、腸腰筋のような腿を上げる筋肉
4、ヒラメ筋のような下肢の筋肉
5、横隔膜


 上記の様に姿勢の保持は、様々な筋が連動して行っている事なので、
「インナーマッスルを鍛えると、姿勢が良くなる」
「インナーマッスルを鍛えると、遅筋が増え、寝ている間も体脂肪を燃焼しやすくなる」
のようなものはあまり正確な言い方ではなく、一つの面だけを取り上げた説明でしょう。


http://hisajp.com/2008/11/_1_1.html

筋肉の説明
http://hisajp.com/2008/11/post_115.html

1、自分のトレーニングは好きにすべき

 「このトレーニングに付いて評価してください。改善点について教えてください」
 というような問い合わせを受ける事がありますが、目的値や現在までの数値変化がないものもあり、それですと評価も改善点もないとなります。

 自分の好きなものを好きにする事は全然問題がないものです。
 それに他人の評価を求めるから矛盾が生じるのです。
 そんなものは気にする必要がないのです。
 
 
 
2、明確にトレーニングを進めたいのなら、目標値が必要

 明確にトレーニングを進めたいのなら、「こうなりたい」と言う目標値が必要です。
 なぜならば、その目標に対して実行したトレーニングの成果が評価の基準だからです。

 「目的は、東京から大阪に行くことですが、今日は名古屋に到達しました」
となれば 60% を超えた程度の達成となりますが、
 「どこに行きたいか分からないけど、名古屋まで来ました。これは何 % 達成ですか?」
というのは質問にならないのです。

 そのためまずはそこを最初に決める必要が有るでしょう。

 具体的には、
 「プロ野球選手になりたいから、今年中にここまで達成したい」とか
 「今年の競技シーズンでこの記録を出さないと次ぎに行けない」とか
 「3ヶ月後に水着を着るから、それが似合う身体になりたい」
等です。

 これは長期目標であったり、中期、短期だったりしますが、都度明確な方が良いです。
 そしてその達成度を計画的に測り、トレーニングプログラムを更新します。
 
 
 
3、トレーニングの効率を追求したい場合、その求める効率が何なのかを考える必要が有る

 プロの場合はかかる経費よりも時間が大事ですが、それがすべての人に同じかと言うとそうではありません。

 あなたの目標を実現するにあたり、
 「なるべくお金をかけないで達成したい」とか、
 「お金に糸目を付けず半年以内でどうにかしたい」とか、
 「なるべく楽してどうにかしたい」
などの条件が出てきます。

 それらを明確にしないと、効率そのものがありえません。
 目標は高く条件は緩くとなると達成が難しかったりします。
 
 
 
4、プロと同じ取り組み方は必要ない

 一番重要なのはここです。

 プロのトレーナーはお客さま(クライアント)に対して結果を出さないとならないのでこのような事が厳しくなりますが、すべての人が同じに組み立てて実行しないとならないという事は有りません。

 プロの行うトレーニングには明確な目標や予算が有り、その達成の為に行うものです。
これは対象者がアマチュアの方でも同じです。

 しかしトレーニングといえども、趣味性で行うトレーニングもあります。
 そう言うものは、自分の興味の有るものを、自分のペースでやりたい様にやるのでも良いのです。

 それはプロの言うトレーニングとは違っているものなので、それを同じ評価軸でプロの判断をもらおうとする事に矛盾が有るのです。

 そんな事は考えないで好きにやるので良いです。
 
 
 
 日本人はプロと同じ事をする事が良いと考えたり、最初から効率を追求したりしますが、そんな事は必要有りません。

 難しく考えないで興味のあるところから進めて良いものです。

 やり続けているうちに漠然としながら自分の目標が出てきたり、
「これは面白いから、もうちょっと効果的になる様に勉強してみたい」
となってくるもので良いのです。

 そうなってから勉強するもので良いものなのです。
 

競技技術と併せた複合的(総合的)なトレーニング

 これは前々章で書いたような、多方向から見た場合の身体やメンタルの改善や、または競技技術の向上を平行して狙うようなトレーニングと私は考えている。

 前章の「トレーニング単体で完結するもの」とは異なり、どれにでもそのまま応用の効く性格のものではない。

 これは、チーム競技であれば監督の考え方に、また個人競技であれば選手の考え方に、比較的大きく左右される。

 例えばトレーナーが外部から第三者的に見ると
「ここはこのように改善した方が明らかに良いだろう」
と言う点が有るとしても、当事者がそう思わなければ改善策として採用される事はないものである。

 また、専門的な競技になるほど特異性が強くなるため、個人的な技に頼る傾向が表れる傾向にある。
 そうすると、第三者的に見たものが実際の原因と合致しているとは限らない事もある。

 そのため、競技技術に併せた複合的なトレーニングになるほど、高度な分析が必要となり、成績の向上の為にはお互いの見解を一致させる必要があるといえよう。
 

 トレーニングは、
トレーニング単体で完結するもの

競技技術と併せた複合的(総合的)なトレーニング
に分かれると思う。

 今回はフィジカル面での比較的絞った話しである。

===============================================

トレーニング単体で完結するもの

というと何か難しく聞こえるが、分かりやすく言うと「筋トレ」の類いである。
 これらはトレーニングそのもので完結するものとして今回は分類したい。

 これらには
・筋肥大トレーニング
・筋持久トレーニング
・心肺機能トレーニング
のような基礎トレーニングから、

・全身統合トレーニング(クイッククリーンなどで爆発的なに出力を計る)
・クイックネス・アンド・アジリティトレーニング(敏捷性トレーニング)
・プライオメトリクストレーニング(瞬発力トレーニング)
・バランストレーニング
・最大酸素摂取量向上トレーニング
のような、前段階の基礎トレーニングをして身体をある程度作ってから進める発展トレーニングに分かれる。


 高校生として考えると、1〜2年生のうちは頑丈な身体を作りたいので基礎的なトレーニングを中心に行い、ある程度身体が出来てきてから発展型のトレーニングに移るとなる。

 これは高度なトレーニング(発展トレーニング)になるほど身体への負荷が強いためで、身体が出来ていないうちに高度なトレーニングを行うと怪我や故障に繋がるからである。

 大学に進学したり社会人として競技に加わるのであれば、そこでレベルが上がるので、体力レベルがそれに合致しない場合はもう一度基礎トレーニングを行い、基礎的な身体能力の向上を図るとなる。

 やがて競技に必要な体力が付いてくると、トレーニングより競技練習が多くなる。
 しかし筋力が衰えてくると怪我に繋がる場合も有る為に基礎的な体力の維持の為のトレーニングをしたり、競技上不足している問題が身体面に有ればそれを改善する為にトレーニングを行ったりする。


 しかしこの辺りまでは、トレーニング単体として行える範囲として考えられる。
 おおよそこの範囲までは、競技特性による違いは有るが、どの競技を通じても応用の効くトレーニングであろう。
 

 何をトレーニングと呼ぶのかと言うと、

「目的の達成の為に、身体やメンタルの能力を向上させる事」

となると思う。
 分け方や考え方はもちろん人により異なる。

 今回はスポーツのトレーニングとして、限定して考えてみたい。


===============================================


 クロストレーニング
 これは、普段行っている競技がゴルフのような片側性(一方向へのスイング)の強い運動の場合は、両方を使う様にスキーや水泳をするのが良い、というものである。

 その選手の本職はゴルフだがトレーニングとして行う事はスキーや水泳というスポーツになる。それによりゴルフの能力が上がるだろうからトレーニングである、というものである。
 こういう組み合せはいくつかあるが、何かの際に詳しく書きたい。
 
 

 分析をおこない競技成績の向上を狙うもの
 サッカーのような競技では、フィジカル面の向上が成績に繋がる事が高いと考えられる。
 80分を過ぎた頃からバテてきて相手に点を取られるような場合が考えられる。
 これは監督やコーチが戦略戦術を考えたり技術指導をしても、身体が動かなくなるのだからそれらを有効に使う事が出来ない。

 そう言うときは、今までの試合の分析をして運動量の変化を測定して、バテる理由を明確にする。

 そして問題が間欠持久力に問題が有るとしたら、
「間欠持久力トレーニング」を行い、
「食事面では、90分保つ様に摂取カロリーの向上を計るとともに、数日前から炭水化物の摂取量を多くしカーボローディングを行い、同時に胃腸の負担を少なくしたいので摂取のガサを減らせるように脂質の割合を 5% 上げる」
と言うような事が考えられる。
 これも身体能力の向上で成績を上げる行為だから、広義の意味ではトレーニングに含められると言えよう。
 
 
 
 動態分析
 走、ジャンプ、ハンマー投げ、水泳、体操競技。
 このような競技の場合、映像を撮影し力の発揮方向のベクトルを算出し、そのタイミングと方向が最適化を計る事で成績の向上に役立てる方法である。

 分析は分析者が行う事が多い。
 フィジカルトレーナーは分析結果により必要なトレーニングを計画する。
 選手は自己の映像を見たときに、どこが同時分のイメージと違うかを認識し、それを自分にフィードバックさせる。
 (実際は監督やコーチもここに加わる場合が有る)。

 これらを何度か繰り返し、理論値と実効値を合致させ、競技の向上を図る。

 これらには専門の知識や機材が必要だが、このような分析手法を用いる事で成績の向上につながる事は多い。
 
 
 
 視野トレーニング
 動的な視野の向上や、行動視野(認知される視野)を広げる事で、競技成績の向上につなげるものである。

 例えばサッカーなどでは、他の選手にパスを通すには、どのタイミングでどこを通せば良いかを考えるものであるが、仲間が見えていなければ分からないし、相手チームの選手が視野に入っていないと相手に有利なパスをしてしまう可能性もある。
 このような際に自己に有利に働く様にするトレーニングである。
 
 
 
 メンタルトレーニング
 途中まで上手く行っていたが、勝ちを意識したとたんに身体がこわばり、逆転負けしてしまったようなパターンである。

 これは簡単に言うと
・勝ちを意識する ーー> 失敗したら負けてしまうかも
という思考回路が働くからである。

 「勝ちを意識するな」と指導者はいうが実際にそれは難しい。

 そう言う場合には、
・勝ちを意識する ーー> 1回くらい失敗しても勝っているのだから大丈夫さ。
というような思考回路が働く様にしておけば、実力が発揮できる。

 このようにメンタルトレーニングとは
「こうなったときには、こう考える」
というのを自分に有利な思考回路を作り上げるトレーニングする方法であり、修行から連想される「雑念を払う」というものとは異なるものである。
(トレーニング方法の一環として修行のような過程を経る事は有ります)。


 今回はあえて通常のトレーニングとは異なる範囲を書いてみた。
 しかし広い範囲では大体このくらいまでがトレーニングであろう。


===============================================


 競技は専門技術が重要で、大まかにこのように分かれる。

・監督 ーー> 競技戦略に采配を振るう。
・コーチーー> 監督の戦略の実行に必要な、競技技術の向上を指導する。
・選手 ーー> それを実行できるだけの体力と知力が必要。

 競技技術はその種目にしか活きないものである。また専門性が高いもの
となる。
 もちろん応用は可能だが、野球のバッティング技術をマスターする事で、スキーの成績が上がるかと言うと、そういうことは考えにくい。
 
 
 
 対して、
トレーニングはどの競技に対しても普遍的に応用できるもの
となるであろう。

・身体的な基礎体力、栄養、動態分析、視野、メンタル。

 こういうものはサッカーの分析技法がバスケットボールに使えないかと言うと、そう言う事は無く、あくまで身体面からの数値的なアプローチとなる。

 もちろん得意分野はあるので、サッカーを得意とするトレーナーがレスリングのトレーニングを効率よく組み立てられるかと言うと、それならレスリングを得意とするのトレーナーの方がよいであろう。
 
 
 
 今回書いた範囲は、一般的なトレーニングの概念(筋トレや有酸素)とは離れているのかもしれないが、トレーニング、およびトレーナーの範囲というのは、最大限広い意味ではおおよそこのような範囲までだと思う。

 私はスキーが好きです。


 ダウンヒルのような競技や、山スキー(バックカントリー)、距離スキーも好きです。

 折り詰めの寿司を持って、ちょっと暖かい日にゴンドラに乗って山の方に行って食べるもの、これもまた好きです。

 普通のゲレンデスキー場でゆっくり滑るのも好きですし、小さなお子さんを指導するのも好きです。

 平日の静かなときに、一人で動物を見つけるのもこれまた好きです。


 スキーをするのも好きですし、スキー場そのものも好きですし、あまり関係ないような事も好きです。

 昔、現役だった偏屈オヤジと酒を飲むのも好きです。
 
 
 
 でも何が一番好きかと言うと、ダウンヒルのようなスキーです。

 感覚としては、肩越しの遥か下にゴール地点があって、そこに向けて倒れ込む様に落ちて行く感じです。

 転んで板が外れると、自分で取りに行ける距離ではないで、ちょっと困ります。

 おかげさまで大きな怪我は無いですが、痛い思いや、死にそうな思いは多少あります。


 こういうのはたまの競技に加わらなければ、自己満足だけの話しです。

 効率や危険度など全く関係なく、自分が好きで満足して完結しています。


 偶然、同好だとわかり話しが進む事は有りますが、自分から率先して話す事はあまり無いです。

 飲み会などで趣味を共通としない人に話すとしてもニコニコしながら私は話すらしく、怖さのようなものは感じつつもおもしろがって聞いてくれます。


 こういう自分だけの世界は本当に面白いですし、人の評価など気にしていないので、こういうのは本当に「好き」という言葉でしか言い表せない気がします。
 

 日本語の感覚で「私はトレーニングが好き」という意味は、英語では「私はフィットネス(フィットネス・エクササイズ)が好き」と言う方が近いでしょう。

 英語で「トレーニングが好き」と言うと、運動をしている場所で言わない限り「研修が好き」「訓練が好き」となり、新入社員かはたまた特殊部隊の隊員かと思われます。


 また「私はトレーニングが好き」と言われる方のお話を深くお聞きすると、それは何らかの目的の為に行うトレーニングではなくて、特定のトレーニング種目が好きな事が多い様に感じます。

 本当にトレーニングが好きなのだとすると、身体能力の全般的な向上を目指す事が好きになるはずです。

 そうだとすると、私がその人の体力レベルで最適なトレーニングだと思われるものを組むとその人には最高に嬉しいはずですが、実際にそれでトレーニングをしてもらうと、
「走ったり、跳んだり、重いのを持ち上げたり、こんなにきついのはイヤだ。もっと好きな事をしていたい」
となったりします。

 このような場合は、実際には「ウエイトトレーニングが好き」「ランニングマシンのトレーニングが好き」などの、ある特定の方向のトレーニングがお好きな場合が多いです。

 身体能力の全般的な向上の為の本質的なトレーニングをしている訳ではなく、
「好きな種類のトレーニングをしている」
「トレーニングをする事によって、漠然としていても変わって行く自分を見ているのが好き」
というものに近いのだと思われます。


 そうするとこれは本質的なトレーニングという言葉からするとあまり正しい使い方ではなく、
「レジスタンス・トレーニング・エクササイズが好き」
「有酸素系のトレーニングが好き」
と言う方が正確に近いのでしょう。


 但し行為としてはトレーニングなので、表現としては
「私はトレーニングが好き」
という形になるのかもしれません。
 

 競技成績の向上の為に行うトレーニングだとすると、
1、身体測定や動態検査などで、優れている点、劣っている点を出し、
2、優れている点を伸ばし、弱い点を強化する
という事の繰り返しになります。

 もちろん、状況によりそれぞれ異なり、例えば、
 「今年で卒業で最後に良い成績を出したいので、弱い点には目をつぶり、良い点を伸ばす事に特化し、競技成績を上げるほうがよいだろう」
となったり、

 「この選手は 100m 選手を目指しているが、筋特性や心肺機能からすると 400m の特性が非常に優れている。今年を入れて3年間有るし、その後も社会人になってから続ける意思があるようなので、身体特性に向いている競技へ転向を勧めるのも方法だろう」
となるばあいもあります。

 但しこれは、どこまでトレーニングとして捉えるか、という事も出てきますので、大きなスパンでは上記のような見方をし、短期的には問題を解消したり特性を向上させるものとなることがほとんどです。
 
 
 
 高齢者の方の転倒予防のトレーニングだとすると、
「身体に無理しない範囲で、やれるところからやって行きましょう」
というようなものになります。


 健康増進の為のトレーニングだとすると、
「メタボリック症候群の改善の為のトレーニング」であったり、
「運動不足の防止の為の日々のトレーニング」であったりと様々でしょう。


 美容(シェイプアップ)の為のトレーニングだとすると、
「健康的に見える為のボディバランスの向上の為に筋肥大を伴い、体脂肪率の減少を計る」
の様になるでしょう。


 このような目的に応じ、いくつかの技法の中から適したものを組み合わせるとなります。
 
 
 
 
 例えばウォーキングというものをどう見るかですが、通常は
「誰にでも簡単にできる運動です」
と紹介される事が多いですが、

「では寝たきりの人はどうするのか。人により出来る出来ないが有るのでは、トレーニングとして有効ではない」
ともなります。


 特定の条件下でしか出来ないものは、その種目の善し悪しではなく、
「トレーニング全体の組み立て方として正しくない」
と言う事なのです。


 ここを間違うと、
「ウォーキングは有効でない。なぜならば寝たきりの人には出来ない」
「レジスタンス運動は危険で危ない。高齢者の方が足の上に落として骨折したら入院してしまい、本末転倒だ」
というような局所を見る形になり、これは避けたいものです。
 

 日本では「トレーニング」という言葉はなにかの運動やスポーツの為に使われる言葉の様に捉えられていますが、英語では訓練や研修、躾けという意味合いが強いものです。

 「新人社員研修」「支店長クラスを対象とした経営資産管理トレーニング」
のようなものから、
「ドッグトレーナー」と言う言葉や「馬を調教する」というものも、どちらもトレーニングとなります。

 「運動選手の体力強化」と言うような意味はかなり限定された範囲を示す使い方です。
 
 
 
 このようにトレーニングとは、
「当社の社員として働ける様に基礎知識を研修する」為だったり、
「職に就ける為の技術を取得する職業訓練」のように、あらかじめ目的が有るものです。

 私の行っているような運動や身体の為のトレーニングでは、
「何らかの目的の達成の為に、身体やメンタルに改善の必要性があり、その問題の解消や特性の向上のために行うもの」となります。

 このようにトレーニングとは
「何らかの必然性があって行われるもの」
です。

 そのため、トレーニングの善し悪しは、
「(全員が)目的に達する事が出来たか」
「目的に達するまでの所要時間は予定通りか」
「(全員が)安全に達成できたか」
というような達成度で評価する事が出来ます。

 スポーツへは、何らかの見返りを期待する方が増える様に思います。


 「ウォーキングが好き」と言う人がおられるとしても様々な例があります。

 「ウォーキングをすると気分が良いし、私にはウォーキングが強度的に向いている様に思うから好き」という方がおられれば、

 「散歩がてら季節の植物のスケッチをしながらウォーキングがするのが好き」という方もおられるでしょうし、

 「休みだから、ちょっと歩いて腹を減らして、旨い酒でソバでもつまんで、帰りはバスに乗ろう」という方もおられると思います。


 このように、ウォーキングにより気分が爽快になるような比較的運動の効果を求めている方もおられれば、似た行為をしているが運動の成果を求めていない場合も有ります。

 もし運動成績の向上を求めている場合は競歩となりますが、競歩の選手を見て
「おお、すごいなあ」と思っても、
「競歩をしてウォーキングの成績を向上させたい」とは直結しにくいでしょう。

 このような場合は、
 「あの人は早く歩いていても私はそうする気がない」
という方もおられれば、
 「ゆっくりで良いから、長い時間歩いてみたい」
というものもあります。

 「ちくしょう、抜かれた。抜き返してやれ」
という方も中にはおられるかも知れませんが、しかし相手は何とも思ってなかったりします。

 このように、それぞれの目的が異なるため、成績や結果で順番付けができるものではありません。

 この様な競技成績の向上を主目的としないスポーツが、健康スポーツとか、健康の増進の為のスポーツに分類される様に思っています。

 またこの場合は、目的や目標がそれぞれ異なるため、A という事例に対しては A' という推奨例があるとしても、B という事例に対しては B' しか該当しないとなり、方法論は存在しないとなります。

--------------------------------------------------

 スポーツ(競技)というものは、ルールが決まっていて、その中で平等に行うものです。

 テニスが好き、ゴルフが好き、スキーが好き、などが代表的な例として挙げられるでしょうが、通常このような場合は
「上手くなりたい」という目的や期待を持って行うものです。

 そのため TV で試合を見たり、あこがれの選手に会ったりすると
「よし、オレも頑張ろう」という気になる事が多いです。

 これらはルールが決まっているので、参加者の間では価値観が等しくなりやすく、簡単に言うと試合に勝つと嬉しくなります。

 また、
「試合に勝ちたい」「競技成績を向上したい」という切実な問題や具体的な問題が生じるので、その解決に繋がる答えや、体系付けて組み立てられる方法論が存在するとなります。

--------------------------------------------------

 前頁で述べた様に「好き」というものはそれだけで完結するものなので、問題自体が生じなく、解決というものが存在しません。

 また、本頁の上記の様なそれぞれの目的が異なるものは、それぞれの答えは常に違うとなり、解決に向けての方法論が存在しないとなります。満足度への対応に近いもので、それぞれで異なるものです。

 しかし「競技成績を上げたい」というような具体的な目的が生じるものであれば、それは競技の種類を問わず、解決に向けて方法論が組み立てられるものとなります。


 これは例えば「健康の為の運動」というような比較的簡易な要求だとしても、目的が有れば、方法論で解決できるものとなります。

 また、このように目的が明確なものは技量の高低に関係なく方法論によって解決できるものなので、アマチュアやプロによって異なるものではありません。

 これはどういう事かと言うと、
・プロの求める健康の増進
・アマチュアの求める健康の増進
は同じような方法となるのです。


 しかし、目的がないものは解決すべき問題そのものが存在しないので、どんなに高い知識や技術を持っていたとしても、何も変わらないものです。
 

 「子供が好き」「猫が好き」「犬が好き」
 そういうものは何か見返りを期待して行うものではなく、一方的に愛を与えるものです。

 私は猫が好きです。
 猫を見ているだけで幸せで満足です。一年中猫を見ていても飽きません。
 猫とコミュニケーションを図りたいので猫語をマスターしたいと思っていますが、マスター出来なくて今のままだとしても十分幸せです。

 こういうものは、結果を伴わなくても、これだけで完結するものです。
 何らかの結果を伴えば、それもまた嬉しいものです。
 
 
 
 
 「プリンが好き」「料理をする事が好き」「本を読むのが好き」
 こういうものは何らかの満足や実用性を求め行われるものでしょう。

 私は料理が好きです。
 料理をするだけで幸せで満足です。一年中料理をしていても飽きません。
 ある程度自分で好きなものが作れる様になったので、上達の意思が有りません。
 これから先も続けていれば、何かの拍子に上達をする事があるかもしれませんが、積極的に上達を求めている訳でもありません。

 行為と結果を伴い、それだけでほぼ完結します。
「料理をして、おいしいものが食べられる」というようなものです。
 一方的な与えるだけの愛情とは異なるものです。


 とはいえ、これら二つは、その行為をするだけで目的を達成するものがほとんどでしょう。
 これらのような行為は問題が伴わないために、問題の解消や答えというものがありえません。
 他人の価値観に左右されるものでは有りません。
 

  このように相手と話せる条件に有れば問題の解決というのは比較的行いやすいものですが、用語がずれていたり、お互いの理解が違っていたりすると難しくなる様です。

 例えば競技の場合は、競技技術そのものは選手の方がトレーナーやコーチや監督よりも遥かに上です。

 監督は、競技戦略の向上を通じて競技成績を上げるものです。
 コーチは、競技技術の向上を通じて競技成績を上げるものです。
 トレーナーは、身体を通じてどのように問題を解決するかを考えるものです。

 そしてこれらの重要性や優先度がそれぞれの考え方で異なります。
 これはある意味一種の賭けなので良い成績に繋がるかどうかは、それも含められるものだと思います。
 競技というのはある意味これで良いのでしょう。
 
 
 
 ではもう少し純粋にフィジカル面の向上を目指すトレーニングの場合はどうなのかを考えてみましょう。
 トレーニングというのは純粋なフィジカルの向上の為に行うものなので、たとえが適切ではないかもしれませんが、病気を直すようなものです。
 「こういう場合はこうする」というのがある程度明確にあります。

 その組み立ては理論的なものなので、データが有り、専門家が見れば、
「こういう風にしましょう」
というのが見えてきます。

 健康マニアな人でも実際に困るとなるとお医者様に頼るものです。そこでお医者様はその道の専門家として解決を図る訳です。

 スポーツやトレーニングの難しい点は、それで死ぬ訳ではないので、そこに本人の主観が入るという事でしょう。
 それが正しいかどうかが分からなくても、また理論的でなくても、それで行えます。
 結果どうなるかと言うと、上手く行く事も有れば、上手く行かない事も有ります。

 これが高度になるほどピンポイントになる訳ですが、今の環境を見ていると、高度な方法や知識が広がる様になりすごく良いなあと思うのですが、反面、どうしてそうなのかがないまま理論だけが広まっているような気がします。

 また、理論的な解決へ至る為の手順というのも抜けたままです。

 これらからすると、方法は知っているけどなぜそうするかの原因と必要性を明確にしないまま、唐突にとある技法を選ぶ様に感じます。

 そうすると、ピンポイントで狙える分、外したらリカバーが大変な気がします。

 この問題を理解しているかが、理論的に解決に導く為に重要です。

 良く質問を受ける話しなのですが、
「効率よく行うには、どうすれば良いのでか?」
というものがありますが、
「何を効率よくしたいのか」
が質問から抜けているのです。

 これが私の最初に書いた
「相手は分かっていてくれるだろう」
という期待によりでてくるものなのです。


 効率には、対費用効果、対時間効果、同じエネルギー消費での肥大の効果、同じエネルギー消費での減量の効果、などいくつでもあり、相反するものも多いです。

 そのため上手く行かないときはここをきちんと見直す必要が有るでしょう。効率の目的を取り違えたまま、異なる方法で行っている事が考えられる為です。

 前述のような事は、例えば女の人の声で電話をいただいたときに、

相手:「これこれこう言う条件で、こういう問題が生じていて、ここをどうにかしたいと言う話しなのですが、どうでしょうか」

私 :「じゃあこれをこうしてください」

相手:「でもそれで良いんですか?」

私 :「お話しされたのはそういう事ですよね」

相手:「えっ、でも子供の事です」

と最後に重要な条件を出してきたりします。


 こういうのは私も慣れてきたので、全体をお聞きしてからお答えする様にしていますが、そういう話し方になる事自体がご本人に中で整理が付いていないからなのだと思います。
 そうすると、本質的には当事者だけで解決できる問題であっても、全体の整理が付いていないから解決できないとなる様に思います。

 しかし、このように専門家とそうでは無い方の話しであれば、専門家側が聞くという事で解決を図れる訳です。
 
 
 
 ところが専門家同士の話しだとして、片方の人が
「相手は分かっているだろう」
という気持ちが有るとこれはちょっと大変です。

 こういうのはけっこう感じます。専門家が理論的に話しが出来ないのだと、仮説も理論的に組み立てられていないのでしょうから、理論的な問題の解決には至りません。

 こういう場合は
「行き当たりばったりで試しながら解決する」
という、専門家としてはあまり正しくない方法で解決せざるを得ないので、時間もかかり、失敗か成功するかは
「やってみないと分からない」
という話しになります。


 データを取る為に行う、というのはこれとは異なります。
 何事もデータを取らないと分からないので、
「このような目的でこのようなデータが必要だから、このような手順を取る」
というのであれば、それは理論的な手法です。


 これがデータ収集の為にものを行うのか、行き当たりばったりなのかは、最初に理論的に計画されているかどうかの違いなのですが、問題が見えてていないと理論的に解決する事は出来ません。
 

 どの業界でも専門家の仕事というのは問題に対しての解決なので、その為にはコミュニケーションスキルが最も大事だと私は考えています。専門職なので当然専門の技術は既にあるためです。

 私の仕事の本社というか元の本業?は輸出入業務です(でした)。外国の方を相手にするものなので日本の常識は通じません。
 そのため都度のコミュニケーションが大事で、またすべてを明文化しないとなりません。
 暗黙の了解というものが無いです。


 初取引のお客さまや、発展途上国内でドメスティックな仕事をされているお客さまですと、
「自分の言う事は相手は分かっているだろう」
という前提で話しを進めてこられるので、一番大事なところで吃驚するような問題と直面します。

 「分かりましたか?」「ここまで大丈夫ですか?」と念には念を押し了解を取った後でも、ほぼ必ずどんでん返しが有ります。


 これと同じものを日本国内で仕事をしているとすごく感じます。

 日本は世界でも特殊な国です。
 産業力が2番目くらいでしょうがその範囲で経営が成り立ってしまうため、外国に合わせる必要が有りません。
 自分のやり方のまま進めればどうにかなりますし、外国に向けて取引をするような部署や人数は非常に限られているので、こういう話しが必要な人も少ないです。それでも輸出大国です。


 日本で仕事を見ていると、
「相手は分かっていて当然」
という気持ちがどこかで生じるらしく、非常に非論理的な展開を多く見かけます。

 「分かっていて当然」
という強い自我ではなくても、
「相手は分かっていてくれているだろう」
というものに近い気がします。


 これは発展途上国の人の理論に本当にそっくりに感じます。


 こういうのは、運動への相談を受けるときに非常に感じます。

 身体は年齢や性別や生活内容によって非常に変わるものなので、そういう条件が表示されないと何も分からないものです。
 医療であれば「診察」という行為が法で定められているため上記のような必要な事はほぼ分かります。

 スポーツや健康に関してはそういう法による規定が無いので、電話やメールで相談を受ける事もありますが、そのような際に
「相手は分かっていてくれているだろう」
という根拠の無い期待が有る様に感じる事が多いです。


 女性に何よりも大事なのは、立ち居振る舞いです。それによりすごく洗練されて見えます。

 例えば、若い女性の方が、骨盤後傾で猫背で膝が曲がってハイヒールを履いて歩いていると、すごく残念です。

 こういうのはトレーニングを良い方法で行っていればアライメントが整ってくるのですが、骨格に伴う筋肉の付き方や靴に問題が有ると見た目が悪くなることが多いです。
 もし骨格に問題が有る様な場合には、それを修正し筋肉の付き方を整えていきます。


 靴もいつもの靴はアライメントの補修に働くものを履き、おしゃれ用を分けるなり、できればおしゃれ用の靴もきちんとアライメントの補修に働くようなものを履くべきでしょう。
 値段の高い商品はデザインが良くてきちんとバランスが取れているので、そういうものを見ると
「この会社さんはしっかりしているなあ」
と感じます。
 
 
 
 そのようにお金で解決できるものも有れば、自分で習わないと学べないものも有ります。
 ピアノをうまくなるには自分で練習しないとなれません。ワンタッチで引けるキーボードでは当然深みが足りません。
 そういうところにその人の「生き様」が出てくると私は思っています。


 鞄の位置、座る姿勢、立つ姿勢。生活の中ではそういう時間の方が長いので、1週間に数回の合計10時間にも満たないトレーニングプログラムで改善出来る範囲は限られます。
 
 
 
 そういう身の回りの道具や立ち居振る舞いをどうしているかも考えてプログラムを組むものなので、唐突にトレーニング種目の話しをしても、一般的な話ししか出来ないのです。
 
 そういう事を全部含めて行うのがプロの組む女性のシェイプアッププログラムだと私は考えています。
 これに限らず、何事も理論的に組み立てるべきと考えています。



http://hisajp.com/2008/10/post_91.html

 理論的にトレーニング行うには、トレーニングに起因するものと、周辺環境に起因するものとに分け、それぞれを理論的に詰めていくべきでしょう。

・トレーニングに起因するもの
1、目的は何なのか。
2、そのために正しい方法を選んでいるか。
3、プログラムの組み方に問題は無いか。
4、トレーニングは適格なフォームで行っているか。
5、同じ種目でも働きかける部位は正しいか。 ターゲットに当たっているか。
6、アイソレート種目は、きちんとそうされているか。

・周辺環境
ア、既往症
イ、骨格や筋などの身体的なもの
ウ、トレーニングの間隔は適切か。
エ、栄養面は増減含め問題ないか。
オ、精神的な条件は満ち足りているか。
カ、そのような点を本人が明確に理解しているか。
キ、トレーニングへのサポート体制はしっかり確立されているか(トレーナーなどの専門家)
ク、家族の理解は有るか。

 このような面が重要になってくるでしょう。


 トレーニングに起因するものは、大きなところから纏めて細部を詰めるべきものでしょう。森を見てからそれぞれの木を見ます。
 逆にすると本質が見えなくなります。

 対して周辺環境はそれが症状として現れやすいものですから、こっちは逆に末端から見ていく事が私は多いです。
 
 
 
 トレーニングが正しいかどうかは、結果を伴って初めて分かるものです。結果が思う様にいかないのはどこかが間違っているのです。

 きちんとしたトレーニングをするには、その前の分析に1ヶ月くらいかかるものですが、そのように問題点を明確に見つめて組み立てられたプログラムを稼働させると、1ヶ月も有ると十分に見えてきます。
 前述の「早い時期に理想に近づくべき」というのは2ヶ月も有ると、表れてきます。
 そうならないのは、理論的に原因が追及されていない為です。


 結果を伴わなくても
 「一生懸命して頑張っているのだから、結果が出ていなくても問題無いと思う」
 「まだ半年と期間が短いから、信じて続ければどうにかなる」
となると、理論的に解決できなくなります。

 結果を出す為にトレーニングをするのであって、現状維持であれば何もしなくても良いのです。
 自分を正当化する為に後から理由を付けるのは間違っています。
 
 
 
 逆に言うと、困っている選手が居るとして、お金をもらったトレーナーが何一つ身体面を向上が出来ないとなると、クビになります。

 それを自分自身の建てたプログラムで行えているかどうかなのです。



http://hisajp.com/2008/10/post_90.html

最近のブログ記事