会社やいろいろなところにあった CD を家に持ち帰ってきて、聞いています。
音や音楽、嗅覚はまず最初に視床下部で認識されます。下垂体は海馬に近いため、原始的な体験から過去の体験を連想させます。
昔住んでいた家の臭いを思い出したり、そこの臭いを嗅ぐと懐かしかったり、柱時計の音でその当時の臭いを思い出すのは、相互に補完し合う関係で自然な反応なのです。
人間として暫くの間生きていると、いくら鈍感な私でも何かしらの思い出があり、それらは時を経ても同じ音楽を聴くと思い出されます。
昔、音楽の仕事をしていたので、CD がたくさんあります。
買うときはごっそり買いました。大人買いどころか「ザル買い」です(業界ではかごをザルと呼びます。スーパーにある「買い物かご」は業界では「ザル」です)。
そして聴くのではなく、あくまで資料です。
「おお、ここをこうするか。かっこいいじゃん。でもこっちはオレの方が上手いな」
という感じです。
二度聴く CD は少なく、お気に入りになるのは 10% 未満です。
そして、そのお気に入りが本当に曲が好きなのかというと、私の場合はどうもそうではなく、何か強烈な印象があったときの CD が結果的に感慨深い思い出のものとなっている様です。
そうなると、曲折した正確が幸いしてか、逆にすごく気に入ります。泣きたくなるくらいに大好きです。
正確に言うと、泣きたい気分で聴いてその心情にマッチした曲が思い出として残って、それを聴くと何年経ても涙を感じる訳です。そういう「パブロフの犬」の反応を示す訳です。
これは誰しもそういう反応をするはずですが、自己と脳と生理とホルモン反応を分析するようなマヌケな事をしているのは、あまりいないかもしれません。
また、そういう曲はうたっても泣けます。だから私は歌を歌うのが苦手です。
しかも曲数はいっぱい聴いていますが、覚えていてうたえる曲は泣いてしまう曲しか無いという困った状況にあります。
音楽系の業界人は元々カラオケには行かない人が多いのですが、多分自分で泣いちゃうからかもしれない、いや、よく分からん。
その中でも私は絶対に行かない派です。時々ものまね系の方のツアーのときに連れて行ってもらった程度で、行ったとしてもうたう事はありません。
近頃歳をとった所為か、買い物をしながら独りでなんとなしに口ずさんで、いつの間にか感極まって泣いたりしています。
泣くのはストレスの発散にすごい効果的な事なので、皆さん遠慮なく泣きましょう。
電車の中などの公衆の面前では危ない人がいると思われるでしょうから、行動場所に注意してください。
脈絡が無いまま、今回は〆めとさせていただきます。
hisa
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