姿勢と気の流れ10 身体の左右対称は難しい-1

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身体の左右のバランスは、左右対称が良いのか?

 身体の左右バランスは、すべてにおいて左右対称が良いのかと言うと難しいです。

 ある程度までは左右バランスが変わってもどうにかなりますが、それ以上になるとどうにかした方が良いでしょう。

 しかしまたそのような場合は、「安易に中立に戻すだけで良いのか?」という点が疑問になります。

 なぜならば、身体のバランスが崩れるにはそれなりの原因が有るからです。
 その原因を直さないまま症状だけ直しても、果たしてそれが本質的に身体に負担が無いのかと言う事と、原因を残したままだと同じ症状が再発すると考えられる為です。
 
 
 
身体の左右のバランスは、どのようにして崩れるか

 左右バランスが崩れる原因として、簡単に思いつくのでこのくらい挙げられます。

1、足裏のアーチの形状
2、足首から大腿骨までの関節の可動範囲や骨の長さの違い
3、腰から上の関節の可動範囲や骨の長さの違い
4、歯の噛み合わせ
5、運動や生活などの様々な活動の内容により、筋肉の付着バランスが良くない
6、恒常的な悪い姿勢によるもの

 これは先天的なものも有れば後天的なものも有ります。
 また怪我や骨折に因るのか、日常的な身体の使い方の悪さに因るのかの、違いが有ります。


 身体のバランスのずれとして表れるのは、主に、
・肩や骨盤の左右の上下の高さがずれる症状
・捻れを伴う症状
の二つの方向性があり、大抵は両方が混ざっています。


 例えば、1番目に書いた足裏のアーチとして、これらのアーチは母指丘、小指丘、踵の3点を結んだ線で支えられていますが、骨折をするような走りをしたり(疲労骨折含む)、高いところから飛び降りたり、格闘技での蹴りや床の踏みつけなどを強く行うと、崩れてくる事が多いです。

 足首はたくさんの骨が集まって一つの様に働いている骨(骨のブロック)ですが、それぞれを小さな靭帯が結びつけています。
 その靭帯が伸びるような場合が有れば、足裏の大きな腱が伸びるような事も有ります。また骨折やその後の癒合も考えられます。

 これらに至った場合、大抵は母指丘と踵を結んだアーチが落ちてきます。

 この母指丘と踵を結んだアーチの高さは、もともと1cm程度かもうちょっと低いです。

 しかしこのアーチが落ちた場合は、その脚の膝が内旋か内転し、膝関節では内側の間が開き外側が狭まります。
 その側の骨盤がつられて前転し下がり、椎骨はその状況によりどちらかに曲がり、その側の肩は下がる事が有れば上がる事も有ります。
 首や顎関節等にも影響が及びます。

 これが左右の足のどちらか片方だけなのか、両方ともなっているのか、色々な組み合せが有ります。
 足裏が接地面の基本のため、足裏のアーチの影響だけ考えても、身体に表れる結果は様々なものが挙げられます。


 足裏のアーチに限らず、身体の対称がずれたそういう形で生活していると、やがてそれに順応し筋肉の付着する位置が変わり、関節や靭帯等や可動範囲なども変わってきます。

 そういうのが色々積み重なって現在の身体バランスが成り立っている訳です。
(次章へ続く)

2014/9/28 改訂
2008/4/8 初版

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