運動時の摂取2

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(前章の続きです)

4、タンパク質の摂取割合が多いとどうなるか?

 カロリーと増量/減量の関係はすごく簡単です。
・カロリーが足りていれば、増量する。
・カロリーが不足していれば、減量になる。

 筋肥大を狙う場合は、それに
「筋肥大に必要なだけのタンパク質が足りているか」
という要素が増えます。

 運動パフォーマンスの向上を狙う場合は、その運動の質により若干異なりますが、基本的に糖質の摂取が重要な要素です。
 
 
 
 主にエネルギーとして代謝(消費)されるものは、炭水化物と脂質です。
 その代謝を助けるものがホルモンの類いで、その減量となるものがタンパク質や脂質です。

 それら生命の維持や活動の為の PFC (タンパク質、脂質、炭水化物)が足りている上で、さらにタンパク質が十分であれば、その余分なタンパク質は血液や、内蔵、筋肉、皮膚や髪の毛の合成に回ります。

 では、総エネルギーは足りているが PFC のバランスが不適切で、タンパク質だけが多い場合はどうなるかというと、そのバランスが取れるまでタンパク質が活動エネルギーとして消費されます。

 そうなった場合の問題は何かというと、生理的なものとパフォーマンス的なものに分かれると思います。

「体温の上昇」
「成人病や疾患に繋がる可能性」

「肥大効果は」
「運動パフォーマンスの向上はあるか」
「コストが合うか」
というような事でしょう。

 前2点は生理的なものです。
 例えば欧米の中でもフランス人は統計的に体温が高く、これはタンパク質の摂取が多い為ではないかと考えられています(原因がそれだけとは言えません)。

 また、成人病や疾患というと何とも言えません。
 欧米の運動選手では、200g ~ 400g /日程度毎日摂っている例もありますが、日本人を含むアジア人の場合はどうなのかというと長期にわたっての観察はありません。

 近い例として、
「日本人は脂質への耐用性は少なく、それが国民病的な糖尿病の原因の一つであろう」
ということが分かってきましたが(これは後述します)、タンパク質に対してもそのような例が発見されるかもしれません。
 ただしこれは曖昧な話なので、ここでは書きません。


 運動やトレーニングされている方は、後者3点の、
「肥大効果は」
「運動パフォーマンスの向上はあるか」
「コストが合うか」
ということが気になると思います。

 ここでも体温との関係があります。
 人種に限らず、体温が高い人は暑い時期のパフォーマンスが落ちる傾向があります。
 食欲が落ちやすい場合は、肥大にしても運動にしても同様に下がると思われます。
 ちなみに、
 「炭水化物や脂質の代謝は、タンパク質の代謝より発熱が少ないので、東南アジアのような暑い地域ではそれが主になったのだろう、それらにより暑い地域に適用できたのだろう」
という旨の説もあります。

 つぎに
「糖質代謝に比べて、タンパク質代謝の優位点はあるのか?」
ということが考えられます。
 糖質がないと乳酸が発生しないので、運動パフォーマンス的には無い方が良いと言えます。
 しかし反面、爆発的出力要素ではクレアチンや糖質の代謝必要でしょう。それを保つだけの糖質は必要となります。

 また、肥大要素でいうと、なぜ筋肉が肥大するのかは明確でないですが、
「乳酸の筋肉内での発生も重要な要素の一つだろう」
といわれていることを考えると、排除はしにくいです。


 直接的な要因からは外れますが、血糖値が下がると頭がぼーっとして集中力が無くなるので、濃い濃度の練習やトレーニングの継続が出来るかというと、難しくなります。


 また、タンパク質の摂取量と筋肉の合成量(筋肥大)のデータでは、
「3g/kg 程度以上を越えても変わらない」
というものもあります(この内容がおぼろげなので調べて正確に記します)。


 そのため、コストが合うか、という視点から見ると、
「糖質や脂質の必要量を欠くほどタンパク質の摂取割合を増やしても、筋肥大にはあまり意味がない」
と言えるでしょう。

お勧めの本
http://hisajp.com/blog/recommended/recommend1.html

http://hisajp.com/blog/recommended/recommend2.html

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