初めての本格的なレジスタンストレーニング 6、具体的にどう進めるか(運動選手の例)

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競技技術とトレーニングをどの程度関連付けるか、トレーナーとどうつきあうか

 運動選手の場合は、今迄きちんとトレーニングをしていたのか、そうでないかで色々違いがあります。
 ある程度トレーニングを続けている場合は、同じ方向で進め、問題点を改善する方法が適切でしょう。またトレーニングによる身体の変化や、トレーニングの変更そのものへの違和感も比較的少ないです。

 全くの自己流や先輩から聞いたトレーニングだけをしている選手は、トレーナーから見ると最初からやり直しましょうの様な場合もあります。
 このような場合に難しいのは、選手はなんらかの自分に向いた方法を見つけて積み上げているので、根拠を持って変更しても受け入れにくい様な事もあります。


 また身体バランスを整える点と競技面では、競技動作を見ないとどのような身体の使い方をしているのかが分からないので、一概に良いと言われる筋バランスに整えるのがその選手の競技スタイルに向いているのかと言うと分かりません。

 例えばジャンプをするにしても、大腿四頭筋でジャンプするのか、ケツ筋を使ってジャンプするのかによって、結果が同じ動作でも使う筋肉は全く違います。
 打撃でもランでも、身体の使い方は本人の癖でしているので、外から身体を静的に見て「こことここが弱いから直しましょう」としても、半分くらいはとんちんかんな話しになります。

 競技はそれぞれの特性があるので、何か得意な競技分野をもつトレーナーであれば初対面でも適切な事が言えるかもしれませんが、同じ範囲しか見ないでしょう。
 そのため抜本的な改善を図りたい場合は、広い目で見るには汎用面で考えた方が適切な場合もあります。
 どちらにせよ、選手それぞれが違うので、競技動作を直接見たり、心肺機能のような基礎データがあれば、その方が分析をしやすいと私は思います。
 そういう分析は一朝一夕ではないので、「どこが悪くて競技成績に繋がらないか教えて下さい」と言っても無理な話しです。

 選手はそういうのは関係なしに、「身体だけ見せればどうにかなるだろう」と考えているところもあるようです。

 「ストレングス & コンディショニングコーチ」と呼ばれるようなトレーナーの場合ですと、「この部位にはこういうトレーニング方法があるよ」と教えて、そこから先は選手がそれぞれ考えるような場合もあります。
 これはこれで方法なのですが、選手自身が経験を積んでいろいろな例を当てはめられないと、成績と繋げるのは難しいでしょう。


 こういうのは、「長期的に見るのか」「技術に近いところ迄踏み込むのか」「それだけを見るのか」ということや、「選手から個人的に雇われているのか」「それぞれが別なところに所属していてお互いが第三者的に行うのか」などによっても異なります。

 そのためチームとして本格的に行うのであれば、きちんと時間をつくりデータを取り、監督や技術コーチとともにトレーニングプランを考えるのが良い方法でしょう。
 個人競技の場合は、主治医的なトレーナーに長年を通してみてもらうと、データも集まるので良いでしょう。
 
 
 
時期的な要因

 若い選手の場合は、身体が伸びるとともに技術もこれから上がってくる段階ですから、簡単に言うと競技練習をしてかつ主要トレーニング種目(Big-3)をやっていれば、双方が良い具合で伸びていきます。

 それがある程度身体の伸びが止まってから先は、どちらかと言うとコンディショニングの面が強くなり、身体のバランスを整える必要が高くなります。
 またこのような段階ではそれぞれの競技特性の癖が出やすいので、何か疲れていたり、思う様に身体が動かなくてぎくしゃくするような事もあります。
 こういう場合には、却って一般的なバランスの見方も方法でしょう。

 このようなある程度届いた段階で、レジスタンストレーニングで身体を変えたい場合は、競技としてもトレーニングとしても、かなり考えないと難しいとなります。
 筋肉を増やすのは簡単ですが、それを使いこなすには競技技術を筋肉の拡大にあわせ取得しなおす必要があるため、通常は高度に磨き上げるべき時期にそれを行うのは大変な為です。

 しかし、そうだとしても
「選手生命をかけて失敗しても良いから、ここで一気に上を狙いたい」
と言うような場合もあり、そういうのは選択の問題となり、善し悪しで計れる話しではありません。

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