炭水化物4 グリセミック指数(グリセミックインデックス、GI、血糖指数)

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 食事により血糖値が上がると、インスリンが放出され細胞に養分が取り込まれます。
 筋を肥大させたり保持するには栄養が必要です。インスリンが放出されないとそれらの働きが非常に悪くなり、血糖値が高いままなのを糖尿病と呼びます。

 「細胞に取り込まれた養分が余るとやがて脂肪になる為、血糖値の上がりにくい炭水化物であればインスリンの放出が少量であり肥満に至らない」
 というのが低インスリンイエットの理論ですが、これは相当拡大解釈しているか、一部しか見ていないため、あまり正しい説明ではないでしょう。

 グリセミック指数は炭水化物のみに適用する指標ですが、インスリンは炭水化物以外を摂っても放出されます。

 また、摂取した食物はグリセミック指数がいくら低くても、養分は排便までに吸収され血中に取り込まれ、筋肉細胞に取り込まれない分は最終的には肝臓で中性脂肪(体脂肪)に変わります。

 また、活動(運動や労働)により消費した筋グリコーゲンは速やかに筋肉に供給する事が好ましく、そのような際にはグリセミック指数が高い食材が好ましいです。それの補給により筋分解が押さえられ、脂肪の分解する割合を高く出来ると考えられています。

 グリセミック指数の基準となっているのはブドウ糖で、それを 100 としています。
 数値の高いものは吸収が早く、血糖値を急激に上げるとされています。


 経口ブドウ糖負荷試験 というものがあり、糖尿病の診断方法の一つです。
 現在の病院で行う方法は WHO の基準に従い 75g のブドウ糖水溶液を飲み、2時間後の血糖値を測定するものとされています。以前は 50g や 100g を用いた場合も有ります。

 グリセミック指数の試験は、この経口ブドウ糖負荷試験で表される2時間後までの推移を表にしてその面積を求め、それを基準とします。
 次に別な食材を 炭水化物量 75g を含む量を摂り同等の時間推移で面積を求め、それをブドウ糖と較べ % で表した物がグリセミック指数です。
 グリセミック指数の計算では 50g が引き続き使われているのか、75g を使用しているのかは分かりません。
 ただし、グリセミック指数の計測の明確なプロトコルは無い様です。

 また、単純に二つの食材が合わさった砂糖(ブドウ糖と果糖で作られた二糖)のような食材は、比率から計算している場合も有る様です。

 グリセミック指数はそれぞれの組織や団体がそれぞれの方法で計っていて、統一基準は現在のところ有りません。そのためそれぞれの表は異なります。
 
 
 
 実際の食事は単品で摂る事はほとんどあり得ないです。また摂取量が2倍になれば血糖値の上昇する割合もほぼ2倍となります。
 また、茹で時間や調理方法でグリセミック指数は容易に変化したり(茹ですぎれば上がる)、脂質やタンパク質などを混ぜると(ご飯に油と肉野菜を混ぜたチャーハン、スパゲッティ各種)遅くなります。

 日本の食事でも、ご飯の他に、お味噌汁、焼き魚、肉類、野菜類、揚げ物、酢の物などが有りますが、グリセミック指数は、その一部のご飯や野菜類だけに適用する指標です。

 これらにより、グリセミック指数だけを見るのはあまり現実的ではないでしょう。

お勧めの本
http://hisajp.com/blog/recommended/recommend1.html

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